飼い主であれば愛犬の健康を誰もが望むでしょう。
しかし、生きている以上、人間も犬も病気やケガは避けられません。
そこで、必要なのが保険ですね。
今は犬が加入できる保険も充実していますが、既に持病を持っている場合、加入できるのか?ということが疑問となってきます。
ということで今回は、犬の保険は持病を持っていても加入できるのか?
犬がかかりやすい病気にはどんなものがあるのか?を解説していきます。

犬の保険は持病を持っていても加入できる?
保険に入る前に、犬が病気になってしまったり、既に持病を持っている場合は、保険に新規加入できるのか気になりますよね。
人間であれば難しいと言われていますが、今は持病を持っていても加入できる保険も増えています。
ペット保険の場合、加入・更新について以下の2つのケースの分けれています。
- 保険会社指定の病気を患った場合は不可
- 条件付きで加入可能
どれに当てはまるのかは、かかって病気によって変わり、かつ保険会社によっても変わってきます。
次項では、各ペット保険会社で指定する主な「加入できない既往歴」をご紹介していきます。
告知対象期間は?
犬の保険に入る際には告知義務というものが発生します。
申し込み時点で既に持病を持っているおり治療中や経過観察中であれば、必ず告知しなければなりません。
そこで、どこまでが告知対象期間なのか解説していきます。
重篤な病気は時期に関係なく告知義務がある
告知しなければいけない病気やケガの時期は種類によって違ってきますが、本来保険加入ができないような重篤な病気については、時期に関係なく、これまでに一度でもかかったことがあれば必ず告知しなければなりません。
直近に症状がなくても、先天性異常や既往症と判断され、契約に支障が出ることもあるでしょう。
過去3か月や6か月以内に予防目的以外で病院に通ったら告知が必要
特定の病気が部位のみの補償の対象外とするような病気やケガの一部は、過去3か月から6か月以内に限って、該当したかどうかを問われるものもあります。
ペット保険の告知書では、「過去3か月以内に、予防以外の目的で動物病院で診療を受けたことがありますか?」と問われます。
ただし、ペット保険は1年更新ですので、加入の時に補償から外された病気やケガであっても、更新をする時に完治していれば、再告知をすることで補償対象になる可能性がありますので、諦めずに申請をしてみましょう。
いかなる場合も加入・更新できない既往歴
既往歴については、保険会社によって異なってきますが、主な具体例をあげると
- 悪性腫瘍
- 糖尿病
- 腎不全
- 肝硬変
- 尿路結石
- 緑内障
- 白内障
病気によっては審査はあるものの条件付きで加入できる可能性もありますが、その判定は加入時に記入する告知書に基づいて行われており、判定基準はペット保険会社によっても異なります。
また、先天性疾患の場合「生まれつきその症状が出ている」場合と「先天性であっても後から症状が出る」場合があり、その発症タイミングでペット保険への加入可否に差が出る場合はあります。
先ほどご紹介した保険に加入できない既往歴以外の先天性疾患は、保険会社によって加入後の発症であれば保険適用に該当することもあるでしょう。
基本的に何かの病気にかかっていても、加入できないと明言されている病気以外であればまず申し込んでみてください。
犬がかかりやすい主な病気
ここでは、犬がかかりやすい主な病気をご紹介していきます。
- 肘関節・股関節の形成不全
- 首の椎間板ヘルニア
- 水頭症
- 膝蓋骨の脱臼
- 歯周病
- 心臓病
肘関節・股関節の脱臼
脱臼とはつないだ骨同士が完全にずれ、関節面が接触していない状態を言います。
原因は外傷などによる後天性の脱臼や生まれつきの関節形成異常や発育不全などが考えられるでしょう。
大型犬に多い、肘や股関節の脱臼は外傷により発症することが多く、股関節脱臼においては、再脱臼することも多い箇所になります。
股関節脱臼は、先天性のものが多く、形成不全により発症することが多いでしょう。
首の椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアとは、クッションの働きをする椎間板が衝撃を受けることで通常の位置から飛び出してしまい、神経を圧迫、痛みや痺れを引き起こします。
犬の首は日常生活の何気ない動作で衝撃が加わりやすくなっており、首の椎間板ヘルニアを発症する犬が増えてきています。
首の椎間板ヘルニアになってしまうと、首に痛みが出るほか、前足に痺れなどの症状も出ます。
また、吐き気やふるえなどが見られることも。
症状が悪化すると、前足に力が入りにくくなり、足の甲を地面につけて歩いたり、立ち上がっても前足が崩れるように倒れてしまう立ち上がれなくなります。
椎間板ヘルニアは急に発症することが多いので、上記のような症状が見られた場合はすぐに受診しましょう。
水頭症
水頭症とは小型犬に多く見られる脳の病気です。
何らかの原因で頭蓋骨の中にある脳脊髄液が増えることにより、脳室が大きくなってしまい脳が圧迫されることにより発症します。
水頭症はまず外見からでも判断でき、ドーム型に膨らんだ頭部、外腹側斜視(目が外の下方向を向いている状態)などが特徴的な見た目となるでしょう。
また、増加した脳脊髄液がどこを圧迫しているかにより症状が変わってきます。
大脳皮質が圧迫されると、ぼーっとしたり、痴ほう症状、感覚が鈍くなる、体の麻痺、動作の緩慢など。
大脳辺縁系の障害であれば、性行動に変化が見られたり、攻撃的になったりします。
間脳の視床下部では過食や食欲減退などの変化が見られます。
水頭症の原因は、先天性と後天性があります。
膝蓋骨の脱臼
脱臼に関しては先ほどご説明した通りです。
膝蓋骨脱臼の原因は、骨格や体格、外傷などで発症し、歩き方が不自然だったり、痛がったりするような症状が見られるでしょう。
骨格や体格が原因の場合は、ゆっくり進行していきますので痛みはありませんが、外傷の場合は痛みがあり、わかりやすいでしょう。
少しでも不自然な動きが見られた場合はすぐに受診してください。
歯周病
犬の病気の中で最も多いのが歯に関する病気です。
歯周病とは、歯垢中の細菌が原因となり歯肉が腫れたり、歯を支えている歯周組織が破壊されてしまう病気で、進行すると歯槽骨がどんどん溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。
ひどい時には顎が骨折してしまうことも。
また、炎症部位の粘膜では血管に細菌が入り込み、心臓病や腎臓病の引き金になることもあるでしょう。
歯周病にならないためには、日頃からのケアが大事になってきます。
心臓病
心臓病の初期はほとんど症状がありませんが、進行すると咳、疲れやすくなる、浮腫、腹水、失神、呼吸困難、突然死などを引き起こします。
しかし、初期であっても聴診器で心臓の音を聞いてもらえば雑音が出てきますので、症状が少しでも出ているようであれば一度受診をおすすめします。
犬の保険は持病があっても加入できる?まとめ
今回は犬の保険加入の際の持病について解説してきました。
犬の保険も人間と同様、持病があれば加入できないものもありますが、最近は持病を持っていても加入できる保険も登場していますので、持病を持っているからと諦めずに一度申し込みをしてみましょう。
保険は病気やケガになった際に、必ず加入しておきたいものです。
若いうちは何もないから加入していないという方も多いですが、高齢になるにつれて必ず何らかの病気やケガは出てきます。
高齢になってから入れる保険は正直少ないですし、金額も高額になってしまいますので、若いうちから入っておくのがベストでしょう!