犬のしつけには教えることがたくさんあります。
人間の育て方とは勝手が違うので戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、しつけは犬のためにも飼い主のためにも無駄なことではありません。
子犬を育てていて何から教えればいいか迷ったことはありませんか?
この記事では犬のしつけの優先順位について詳しく解説していきます。
すでに成犬に育ってしまった後でも、しつけは間に合います。
ですが子犬のうちからしっかりとしつけていた方が時間がかからずに教え込むことができます。
犬のしつけはなるべく子犬のうちから始めてくださいね。

目次
犬にしつけることの優先順位
初めて子犬をしつける時は分からないことがたくさんありますよね。
子犬のうちにしつけなければいけないことは主に3つあります。
優先順位通りに並べると以下のような内容です。
- 生活に必要なことをしつける
- 社会性を身につける
- 飼い主とのコミュニケーションが取れるようにする
それぞれ項目ごとに見ていきましょう!
【優先順位1】生活に必要なしつけ
まずは生活全般について子犬に教えてあげましょう。
簡単なしつけの方法も一緒に説明していきます。
生活に必要なことをしつけるメリット
生活環境の心地よさを犬に知ってもらうことはとても重要です。
生活に必要なことをしつけるメリットはたくさんあります。
- 賢くお留守番ができるようになる
- 移動やお泊まりが安全にできるようになる
- 災害時落ち着いて避難できるようになる
普段の生活を落ち着いて過ごせるようになれば、いつもと違う状況でも普段通りの行動をとることができます。
特に飼い主の不在時や災害時には犬も冷静な行動が求められます。
元々賢い動物である犬ですから、一度覚えたことはなかなか忘れません。
突発的なお留守番や移動は犬にとっても飼い主にとっても不安なことかもしれません。
しかしいつもの生活をしっかりと送れば緊張せずに対応することができるのです。
生活に必要なこととは
生活に必要なしつけは大きく分けて3つあります。
- ハウス
- 散歩
- トイレ
まずはハウスを覚えさせて、自分の居場所を与えてあげましょう。
犬にハウスは安心できる場所だと思ってもらうことで、犬にとってのストレスを和らげることができます。
そして散歩とトイレが上手にできれば、急な外出でも落ち着いて行動できるようになります。
ハウスの簡単なしつけ方
しつけを行う前に、ハウスは日頃から安心できる環境に整えてあげましょう。
お気に入りのおもちゃを置いてあげたり、静かな環境を作ったりしてあげてくださいね。
犬がハウスに警戒心を見せないようになったらいよいよしつけの始まりです。
まずはおやつやご飯でハウスまで犬を誘導しましょう。
無事にハウスに入ることができたらよく褒めてあげてください。
そして、ハウスの中に待てをさせます。
スムーズにここまでできるようになったら、待ての間にハウスの扉をゆっくりと閉じてみてください。
これを繰り返し、ハウスの中に留まれる時間を少しずつ伸ばしましょう。
散歩の簡単なしつけ方
散歩のしつけは飼い主のペースを守ることが大切です。
まずはリードを短く持ち、犬のペースではなく飼い主のペースで歩きましょう。
そして時々、立ち止まってみたり急に曲がってみたり、不規則な動きをしてみましょう。
犬が?の顔で飼い主の顔を見てきたら褒めてあげましょう。
もし外の刺激に興奮して散歩の練習が上手くいかなければ、最初は家の中で同じ練習をしてみてくださいね。
トイレの簡単なしつけ方
まずはハウスの中で自由に遊ばせてあげて様子をみましょう。
そして犬がトイレをしたそうな動作をしたら、トイレの場所に手早く連れて行ってあげます。
例えばソワソワと落ち着かなくなったり、一箇所でぐるぐると回るような動作を始めたりした時がトイレのチャンスです。
トイレが上手にできたら最後は必ず褒めてあげてください。
ここまでの流れを一日に数回、自分からトイレに行けるようになるまで繰り返しましょう。
もちろん一人でトイレまで行けた時等にもよく褒めて自信をつけてあげてくださね。
【優先順位2】犬にとっての社会性をしつける
人間と同じように犬にも社会性があります。
大人になってから社会性を身につけるのは難しい面もあるので、子犬のうちに優先して教えてあげましょう。
犬が社会性を覚える時期を社会化期と呼びます。
だいたい生後3〜12週間の頃が犬の社会化期にあたります。
特に生後5周目頃まではまだ犬に恐怖心がなく、様々なことに積極的に興味を示します。
この頃を目安にどんどん社会化のトレーニングを積みましょう。
犬同士のコミュニケーションをしつける
社会化期にはお母さん犬や兄弟とたくさん接しながらゆったりと生活することが大切です。
周りの犬と遊びながら力加減や犬社会での付き合い方を身につけていきます。
多頭飼いでない場合は積極的に散歩に連れて行ってあげましょう。
この社会化期の時期に出会った犬とは生涯の友達になることができます。
逆にいうと、この時期を過ぎて大人になってから出会った犬には警戒心を持ってしまうのです。
たくさんの犬とコミュニケーションをとり、犬社会での振る舞い方を覚えていきましょう。
様々な人との触れ合いをしつける
恐怖心のない子犬の時期に様々な人と触れ合っておくことで、人見知りをしにくい犬に育てられます。
例えば、子犬の時期に若い女性の飼い主としか触れ合って来なかった場合、体の大きな男性や年配の方と出会ったときに犬はストレスを覚えてしまいます。
懐かない可能性だけでなく、最悪恐怖心から攻撃してしまうかもしれません。
犬自身のためにも、人見知りをしないようになるべくたくさんの人と知り合っておきましょう。
外の環境に慣れる
お散歩やペットカートでのお出かけを積極的に行い、外の環境に慣らしてあげましょう。
外の世界は子犬にとって初めてのことで溢れています。
天気の変化、電車や車の音、犬以外の生き物、植物の匂い…
それらのことに初めて出会ったときに恐怖心を持たないようにしておけば、大人になってからの散歩やお出かけがしやすくなります。
外の世界でたくさんのことを経験させてあげましょう。
【優先順位3】飼い主とのコミュニケーションをしつける
飼い主とたくさんコミュニケーションを覚え、信頼関係を築いておくのも大切です。
そうすることでお互い安心して生活できるようになります。
特に犬の様々な場所を触れるようになっておきましょう。
恐怖心のない子犬のうちにお腹や耳などの体中を触れるようになってください。
体を触れることで毎日の健康チェックがしやすくなり、病気や怪我の早期発見につながります。
また、病院に通ったときにスムーズに対応できるようになります。
飼い主本人だけでなく周りの家族にも協力してもらって、色々なところを触れながら可愛がってあげてくださいね。
優先順位を大切にしながら伸び伸びと犬をしつけよう
ここまで犬をしつける際の優先順位や簡単なしつけの方法を解説してきました。
犬をしつける上で一番大切なのは、伸び伸びと教えてあげることです。
数十年前までは怒鳴ったり叩いたりするしつけが主流だったかもしれません。
しかしこのしつけの仕方では犬を萎縮させるだけでなく、トラウマを与える結果になってしまいます。
そのようなことにならないよう優先順位を気にしながらも、アイコンタクトを交わしながら信頼関係のあるしつけを心がけてくださいね。
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