食べるという行為は生きて行く上で必要不可欠です。
それは人間も犬も同じ…
食べるということを諦めてしまったということは最期が近づいているのかもしれません…
しかし、最期の最期まで飼い主さんとしては愛情を持って接してあげたいと思うはず。
そこで、今回は老犬がご飯を食べてくれなくなった場合、余命が近いのかについて解説します。

目次
老犬がご飯を食べなくなったら余命が近いの?
愛犬が老犬と言われる年齢になり、ご飯を食べなくなったからと言っても余命が近いとは実は言いきれないのです。
老犬は運動量が減っていますし、ただ単にお腹が空いていないだけかもしれません。
しかし、食べなくなり、ご飯に見向きもしなくなった、水も飲まなくなった場合が何日も続いた場合は覚悟が必要かもしれません。
ですので、飼い主さんの判断で余命が近いと決めつけるのもよくないので、そうなってしまった場合は早急にかかりつけの先生に診てもらいましょう。
その時に、まだ余命は残っていると言われるか、余命は近いと言われるかはわかりませんが、飼い主さんはできることをしてあげるのは愛犬にとっては幸せなのではないでしょうか。
水だけでも飲んでくれる場合は、できるだけ水を飲ませてあげるようにしてください。
余命が近い場合の前兆
余命が近い場合、以下のような前兆が起こります。
- ご飯を食べない・拒否する
- 散歩を拒否する
- 下痢や嘔吐を繰り返す
- 肛門が閉じなくなる
- 歩くことや立つことができなくなり寝たきりになる
- 寝ている時間が多くなる
- 焦点が合わなくなる
- 体温が下がる
- 発熱・痙攣を起こす
- 寝ながら下痢をする
ご飯を食べない・拒否する
最初にご紹介しましたが、余命が近い場合の前兆の一つとしてご飯を食べなくなったり、拒否するということがあります。
それまではご飯を楽しみにしている愛犬でも、ご飯に興味が無くなり食べること自体を拒否するようになったりするでしょう。
しかし、比較的水は飲んでくれることが多く、ご飯を食べなくなるのは亡くなる数日前と言われています。
もし、愛犬が水も飲まなくなったら、脱脂綿や指で飲ませてあげるようにしてください。
散歩を拒否する
散歩が好きな愛犬も、余命が近づいてきている少し前から散歩を拒否するようになります。
中には亡くなるかなり前から拒否する子もいるようです。
散歩に誘っても寝ているだけで動こうとしない場合は、無理やり連れて行かずそのままそっとしておいてあげてください。
下痢や嘔吐を繰り返す
愛犬の余命が近い数日前から嘔吐や下痢を繰り返すことがあります。
それまでは、消化の良いものを食べさせたりすればすぐに治ったのに、それでも治らない、少ししかご飯を食べていないのに少量の下痢を繰り返すなどの症状が見られる場合は余命が近づいてきているのかもしれません。
肛門が閉じなくなる
愛犬がこの世を旅立つ数日前から、肛門が閉じなくなることに気づく飼い主さんも多くいます。
言葉で表すのは難しいのですが、具体的に言うと肛門がダランと横に伸びてしまった感じになりますので、気づく方はすぐに気づくでしょう。
もし、愛犬の肛門が閉じなくなっていたら、数日間は様子をしっかり見ててあげてください。
歩くことや立つことができなくなり寝たきりになる
愛犬の余命が近づくと、足腰がそれまで以上に弱り、亡くなる前には起き上がれなくなることが多くなってきます。
足腰が強い犬でも、最期は寝ていることが多いでしょう。
愛犬の寝たきり状態が続いているようであれば、床ずれにならないように気をつけてあげてくださいね。
寝ている時間が多くなる
老犬になればなるほど、愛犬は眠っている時間が長くなります。
そして、余命が近い前には、その傾向がどんどん強くなり、24時間ほぼ寝ているという状態になるでしょう。
その後は、寝ている状態から、意識がはっきりしなくなっていき、昏睡状態に陥るということもあります。
焦点が合わなくなる
愛犬の余命が近い時には、目に力が無くなっていき、焦点が合わなくなってきます。
呼びかけても、ぼんやりこちらを見るだけで、飼い主さんからすれば目が合っていないように感じるでしょう。
そんな場合は、愛犬がしっかり飼い主さんを認識している証拠でもあるので、優しく撫でてあげてくださいね。
体温が下がる
犬というのは普通であれば38度程度が平熱と言われているほど、体温が高いです。
しかし、亡くなる前日の体温はとても冷たくなってしまいます。
徐々に冷たくなってきているなと感じたら、数日間は注意深く観察してあげてください。
発熱・痙攣を起こす
愛犬の余命が近くなってきている場合、発熱や痙攣を起こすことがあります。
痙攣が多くなるのは、昏睡状態に陥ったと思われる時で、こうなってしまうと呼びかけても反応はありません。
愛犬が痙攣を起こしているのを見ているのは非常に辛く悲しいものですが、愛犬自身は意識がないので苦しいとか痛いというのはないのです。
寝ながら下痢をする
多くの犬が亡くなる直前は、寝ながら下痢をします。
かなり緩い水便のような物をするのがほとんどなので、愛犬の体が汚れてしまいます。
汚れてしまったら、綺麗に拭いてあげましょう。
老犬の犬の余命が近い時、飼い主がしてあげられること
老犬になり、ご飯を食べなくなってきた…
主治医からも余命が近いと言われた場合、最期に飼い主さんがしてあげられることはあるのでしょうか?
最後は、余命が近い愛犬に飼い主さんがしてあげられることをご紹介します。
- 床ずれ防止のための体位変換
- 体を綺麗に保つ清拭
- スキンシップ
- 話しかけてあげる
- 心の整理をしておく
床ずれ防止のための体位変換
老犬になり寝たきりになってしまった場合、血の巡りが悪くなり床ずれができやすくなります。
床ずれができやすいのは、頬や肘、肩甲骨、腰など骨が出ている部分です。
食べなくなり、痩せてくるのも原因の一つと床ずれができる原因と言われています。
床ずれができた部分は最終的に腐ってしまいますので、治療が必要になり完治も難しく最悪の場合、腐った部分はえぐりとらなければいけなくなってしまいます。
体を清潔に保つ清拭
老犬の体は排泄物で汚れることが多いため、いつも清潔に保ってあげることが大切です。
シャンプーは老犬の体には負担になってしまいますので、洗い流さないシャンプーなどを使用して拭いてあげるのがいいでしょう。
お湯を絞ったタオルで拭いてあげることも有効です。
仕上げに乾いたタオルで湿気を取り除きます。
清拭は体の向きを変えることにも繋がりますので、床ずれ防止にもなります。
スキンシップ
老犬になったら耳が聞こえにくくなり目も見えなくなってきますので、スキンシップが効果的。
優しく声をかけながら体をさすって、マッサージをしてあげましょう。
マッサージをすることで血行がよくなり、意識を保つ効果もありまし。
また、大好きな飼い主さんにマッサージをしてもらうことで安心することができるので、気持ちが穏やかになるでしょう。
話しかけてあげる
老衰が進み意識がないように見えても、愛犬には飼い主さんの声は届いています。
耳が聞こえにくくなっている老犬もいるので、耳の近くで沢山話しかけてあげてください。
「ありがとう」
「いい子だね」
とポジティブな声をかけてあげることで愛犬も安心します。
心の整理をしておく
最期まで一生懸命お世話をしてあげてもいつかはお別れがやってきます。
飼い主さんはお世話をしながらも、心の整理をし準備をしていくことも大切です。
別れることなんて考えたくないというのが正直な気持ちですが、落ち着いた気持ちで見送ってあげることも愛犬への愛情でもあります。
心の整理と準備は、ペットロスへの心の準備に繋がるものですよ。
老犬がご飯を食べない:余命について まとめ
今回は飼っている老犬がご飯を食べなくなったら余命は近いのか?ということについて解説してきました。
老犬がご飯を食べなくなったからと余命が近いとは限らないですが、余命が近い前兆の一つでもあると言えるでしょう。
しかし、命ある限りはまだしてあげられることはあるはず。
諦めずに一度先生に診てもらってから、余命が近ければそれに伴う接し方を、まだ大丈夫と言ってもらえたらご飯を食べやすく工夫してあげるなどをしてあげましょう。