愛犬のためのドッグフード選び…、色んな商品があってどれを選んだら良いのか分からない、高いドッグフードはいいものなんだろうけど安いドッグフードを与えることってかわいそうなのかな…。
こんな風に考える飼い主さんもいるのではないでしょうか。安心で安全なドッグフードを与えたいけど、できるだけコストもおさえたい、実はわたしもそう考えていた飼い主の一人です。
市販のドッグフードは安価なもので1kg1000円以下、高価なものになると1kg5000円近くするものとかなり金額に差があります。では一体その違いは何なのか、安いドッグフードではいけないのでしょうか…。
今回は安いドッグフードを与える時の注意点、犬たちに必要な栄養素とは何かということについてお話ししていこうと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。

安いドッグフードはかわいそう・・与えてはいけないの?
安いドッグフード=危険、毒なのかと言われると、必ずしもそうではありません。安いドッグフードでも比較的安全な商品もあります。
その見極め方についていくつかお話ししていきますね。
価格が安い理由は「原価」
ドッグフードの原材料は大きく3つに分けられています。
- 肉類
- 野菜、穀物類
- 添加物
この3つの中で高価なものは「肉類」、反対に安価なものは「添加物」です。添加物はメインとなる原材料にはならないので、安価なドッグフードは穀物類の割合が多く作られています。
穀物を中心にドッグフードを作ることで、かさ増し効果があるので、安く、大量に作ることができる…という訳です。
肉も種類や質によって価格が変わるので、まずはここが安いドッグフードの理由の1つということが分かりますね。
愛犬はどんなドッグフードを食べている?
今現在、愛犬が食べているドッグフードのパッケージの裏面、「原材料名」を確認してみましょう。1番最初に書かれているものがそのドッグフードの中で多くの割合を占めていることになります。
例.穀類(小麦粉、トウモロコシ、パン粉)肉類(チキンエキス、ササミパウダー)…
これだと、このドッグフードには小麦粉が1番多く含まれています。
ですが肉、魚類が1番多く含まれている場合でも種類が多いと、順番があとに表記されることもあるので、順番が絶対だとは言えません。ドッグフードのバランスを見ながら選んであげられるといいですね。
もし小麦粉やトウモロコシなど穀物類が多く含まれている場合は注意が必要です。
とくに小麦粉は「食物アレルギー」を引き起こす可能性が高い食材
現在、皮膚を頻繁に痒がっていたり、湿疹やフケ、下痢や嘔吐などの症状がある場合は早急に獣医さんに相談しましょう。
犬にオススメのドッグフードは?
犬は本来、「肉食」のため穀物類など植物性たんぱく質の消化は苦手です。からだで上手に消化することができずに下痢をしてしまうこともあるので注意しましょう。
犬たちに最も必要な三大栄養素はたんぱく質、脂質、炭水化物です。
たんぱく質は、
- 動物性たんぱく質…肉、魚
- 植物性たんぱく質…大豆、トウモロコシなど
の2種類に分かれています。犬の体にはこの「動物性たんぱく質」が必要不可欠で、健康な皮膚や被毛、筋肉を保つなどの働きがあります。
ドッグフードに20~30%ほどたんぱく質が含まれていることが理想的
犬は人間よりも4倍以上の動物性たんぱく質が必要
これを考えると、小麦や大豆、トウモロコシなどの穀物類がメインのドッグフードでは栄養不足になってしまうことが考えられます。愛犬の健康をサポートするためにも、肉や魚がたっぷり含まれているドッグフードを選んであげましょう。
次に脂質には、からだでは作り出すことのできない、「必須脂肪酸」などがたっぷりと含まれているので、質の良いドッグフードを選んであげることによって愛犬の健康をサポートすることができます。
最近では「グレインフリー」と穀物類を使っていないドッグフードもあるのでアレルギーがある、涙やけが治らないなどのお悩みがある場合には1度試してみてもいいかもしれませんね。
肉類が含まれていればいいの?
犬の体には肉類(動物性たんぱく質)が必要不可欠というお話をしましたが、安いドッグフードも穀物類だけではドッグフードを作ることはできないので、肉類が含まれています。
その肉類は4Dという危険な肉類が使われている場合があるのでドッグフードを選ぶときには、注意が必要です。
4Dミートとは…
- Dead(死んだ動物の肉)
- Dying(死にかけている動物の肉)
- Diseased(病気だった動物の肉)
- Disabled(障害があった動物の肉)
人間だったら、まず口にすることはないですよね。こんな肉類が使われているドッグフードも中にはあります。
よく原材料名に「肉類(○○ミール)」と書かれている場合は要注意!ということもありますが、全てが悪質というわけではないので、信頼できるメーカーや口コミなどを読んで、判断できるといいですね。
でも確かに質の悪い動物の肉を、大量の薬品で殺菌したり、人口の添加物を使用して香りや味をごまかしている商品もあるのです。
このような薬品や添加物が、大切な愛犬の毎日の食事だったとしたら…と考えるとゾッとしますよね…。ドッグフードを選ぶときには、どんなもの使っているのか分からない商品は避けましょう。
安全なドッグフードの選び方
安いドッグフードは注意することは分かったけど、じゃあ一体どんなドッグフードを選んだらいいのでしょうか。前述した通り、犬に必要な三大栄養素は、たんぱく質、脂質、炭水化物です。
ドッグフード材料には肉類といっても、鶏肉、豚肉、ラム肉、馬肉、魚などさまざまな種類があります。
またドッグフードと言っても、
- 総合栄養食
- 間食
- 療法食
に分かれます。病気で獣医さんからドッグフードの指定がない場合はこの「総合栄養食」を選びましょう。
総合栄養食とはそのフードと水だけで食事のバランスがとれ、犬の健康を維持することができるフードのこと
年齢だけでなく、太り気味、毛艶ケアなどお悩みや体質に合わせて、愛犬に合うドッグフードを見つけてあげたいですね。
酸化防止剤や保存料について
栄養たっぷりのドッグフード…、なにも入れなければ急激に酸化してしまい、質が悪くなってしまいます。酸化を防ぐために酸化防止剤、カビのなどが繁殖しないように保存料といった添加物が使用されています。
最近は人間の食事も健康志向なので「無添加」という言葉を探して商品を購入してるという飼い主さんもいるのではないでしょうか。
わたしも同じペット商品を購入するのであれば、無添加や着色料不使用と記載されているものを選びます。その方が安全な気がするからです。
ですがドッグフードに使われている添加物は
”毎日食べていても、愛犬の健康に影響がない量”が使用されています。ドッグフードを選ぶときはあまり神経質になりすぎなくても良いのかもしれませんね。
オーガニックドッグフードの方が安心安全?
最近ドッグフードに限らず、いろんな場所で目にすることが多い「オーガニック」や「ナチュラル」という言葉ですが、ドッグフードもオーガニック、ナチュラルフードの方が安心安全なのでしょうか。
- オーガニック…最小限の農薬を使った原材料の食品
- ナチュラル…化学的に合成された原材料、着色料が含まれていない
確かに安心な食べ物のように思われますが、これらのフードを食べているからといって健康面に効果があるわけではないのです。素材にこだわりたい、その方が安心だから…など飼い主さんの好みで選んで良いのではと思います。
ドッグフードの正しい保存方法
少し気温が高くなってくる梅雨や真夏の時期に、ドッグフードの保存容器や袋をあけるとモワ~ンとした脂っぽいにおいを感じたことはありませんか。ドッグフードには脂肪分がたっぷりと含まれているので、保存方法にも注意する必要があります。
脂肪分は酸素に触れると少しずつ酸化して、質が悪くなってしまう
どんなに愛犬の体に良いドッグフードを選んでも酸化してしまったドッグフードでは、健康に悪影響を及ぼしてしまいます。
ドッグフードには
- ドライタイプ
- セミモイスト(半生)タイプ
- ウェットタイプ
があります。できるだけ質を落とさずに保存する方法としては、
ドライタイプ
- 小分けパックの袋などに移し替えた場合はできるだけ酸素に触れないようにする(冷暗所がおすすめ)
- フードストッカーや密閉容器で袋ごと保管してもOK
- 開封してから1か月以内に食べきれるようにする
セミモイストタイプ
- 食べきれない場合は密閉容器などに移し替えて、冷蔵庫で保管する
- すぐに使い切るようにする
ウェットタイプ
- 開封してすぐに食べない場合は小分けにして冷凍庫で保管する
- 使う分は冷蔵庫で解凍して、2日以内には食べきる
- 缶詰めに入っている場合は、必ず別の容器に移し替える
ドライタイプ<セミモイストタイプ<ウェットタイプという順番でフードに含まれる水分量が増えていきます。
▽ドライタイプ
保存料などが使われているので1番保存はききますが、何度も空気に触れていれば質は落ちてしまいます。
小分けパックや密閉容器に入れたら
- 空気をしっかりと抜く
- 乾燥剤などを一緒に入れておくと安心
ドライタイプは必ず常温で保管しましょう。このような米びつを使っても上手に密閉することができますね。
冷蔵庫に入れてしまうとフードを出し入れする際に結露し、カビが発生する可能性があります。直射日光や高温多湿な場所も避けてくださいね。
▽セミモイストタイプ
水分を25~35%ほど含んだ、しっとりとしたフードです。もちろん水分量が多くなれば保存期間も短くなるので、早めに食べきらなくてはいけません。
商品にもよりますが、最初から小分けパックになっていることが多いので扱いやすいことがメリットです。開封してすぐに食べられない場合は冷蔵庫へ、未開封の場合は直射日光と高温多湿を避けて冷暗所で保管しましょう。
▽ウェットタイプ
未開封であれば長期保存ができるメリットがありますが、1度開封してしまうとすぐに食べきらなくてはいけません。食べきれないなと思った場合は1日分などをラップで小分けして包み、さらに小分けパックに入れて冷凍庫で保管しておくと安心です。
冷凍庫に入っていても少しずつ質は落ちてしまうので、3か月ほどで使い切りましょう。また、ペットボトルは洗って乾かしても水気が残りやすい、また熱湯消毒できないため保存容器には不向きなので気をつけましょう。
ドッグフードは大袋を買い過ぎない
最近はお得な大袋の商品などもありますが、必ず愛犬の食事量に合わせたサイズを選びましょう。いつも新鮮なフードを与えてあげるためにも、開封してからできるだけ1か月程度で食べきれる量を目安に購入してみてくださいね。
安いドッグフードはかわいそう?まとめ
今回は安いドッグフードはかわいそうなのかということについてまとめてみました。
- 安いドッグフードでも比較的安心して与えられる商品もある
- 安いドッグフードには添加物や穀物類が多く含まれている
- 犬に最も必要な栄養素は肉や魚などの動物性たんぱく質
- 小麦などが主原料のフードはアレルギーを引き起こす可能もあるので要注意
- 安いドッグフードには4Dという悪質な肉が使用されていることもある
- 愛犬の年齢や、体質、食事量に合わせたフードを選ぶ
最近では犬たちの平均寿命も15年とかなり長生きになっています。大切な愛犬がいつまでも元気でいられるように、わたしたち飼い主が質の良い食事を選んで健康をサポートしてあげたいですね。
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