命あるものはいつか亡くなります…
それは人間でも犬でも同じです。
そして、悲しみも同じ…
できれば永遠に生きて欲しいと願いますが、それは不可能でしょう。
どんな犬種でも最期は同じですが、今回は老犬になったシーズーの最期を解説していきます。

目次
シーズーとはどんな犬種?
丸顔でコロンとした体型が特徴的なシーズー。
家庭犬として飼いやすいと人気がある犬種です。
そこで、まずはシーズーとはどんな犬種なのかをご紹介していきます。
シーズーの特徴
シーズーはマズルの短い短頭種で、少し下顎が前に出るアンダーバイトが特徴です。
アンダーバイトの犬種は食事の際にフードを捉えるのが苦手なので、器を置く高さを調節してあげたり、食べやすい形状のドッグフードにするなどのサポートが必要になってくるでしょう。
体型・体質
体高:26.7㎝以下で、体重4.5㎏~7.3㎏が理想とされています。
小柄ですが、決して華奢ではなく、しっかりした胴体と太くたくましい四肢を持っています。
体長は体高より少し長く、短めの足でちょこちょこ歩く姿が可愛いですよね。
毛色・被毛・抜け毛
シーズーの毛色はどのカラーでも認められ、パーティーカラーにおいては前頭部や尾の先が白いことが好ましいと言われています。
被毛は長毛のダブルコートで、上毛は綺麗なストレートで密生しており、下毛は程よい量で羊毛状にはなりません。
下毛が密集していないため、換毛期のにケガはそこまで多くないのですが、上毛の状態を綺麗に保つためにも定期的なブラッシングが必要です。
寿命
シーズーの寿命は平均で15歳と言われています。
飼育環境や遺伝などにより、更に長生きする場合もありますので、20歳のシーズーも珍しくないでしょう。
シーズーの性格は?
ここでは、シーズーの性格についてご紹介していきます。
愛情深く穏やか、忠誠心が強い、好奇心旺盛
愛情深いシーズーは、飼い主のことが大好きです。
神経質な犬種ではないので、小さなお子さんがいる家庭でも飼いやすいでしょう。
家ではゆったりのんびり過ごすことが多く、穏やかな性格は家庭犬には最適と言えます。
好奇心旺盛なので、初めて会った人や犬に抵抗なく興味を示し、友好的な性格は愛玩犬として生まれたシーズーの特徴でもあるでしょう。
警戒心が強い?
シーズーはどんな環境でも動じないように見えますが、それは冷静に状況を見て判断しているという意味でもあります。
飼い始めてすぐはシーズーとの間に少し距離を感じるかもしれませんが、信頼できると判断すれば人懐こい犬に変わるでしょう。
家族以外の人や犬に会わせずに飼育すると社会性がなくなってしまい、無駄吠えや攻撃性が出る可能性があります。
シーズーの友好的な性格を消さないためにも、定期的に人や犬とコミュニケーションを図るようにしてください。
シーズーが気をつけたい病気
ここでは、シーズーがかかりやすい病気をご紹介していきます。
複数あるのですが、今回は特に多い病気を4つご紹介します。
- 気管虚脱
- アトピー性皮膚炎
- 角膜炎
- 熱中症
気管虚脱
気管虚脱はシーズーを含む短頭種がかかりやすいと言われる病気で、軟骨と膜状の気管筋で構成された筒状の気管が変形し、楕円形に近づくことで炎症を起こし、空気の流れが悪くなって咳や呼吸困難になります。
一度かかってしまうと中々完治が難しく、再発もしやすい病気なので、予防や早期発見が重要となるでしょう。
咳が多くなってきたり、呼吸が苦しそうな様子が見られるようであれば早めに受診してください。
アトピー性皮膚炎
花粉やほこり、ハウスダストが原因でアトピー性皮膚炎を発症します。
痒みが出ますので、体の至るところを掻いたり舐めたりし始めるのが合図で、皮膚が赤くなったり湿疹が出たりすることもあるでしょう。
特に多いのが外耳炎で耳を痒がる仕草と指の間を舐める仕草が特徴的です。
1歳~3歳で発症することが多いですが、一度発症すると完治することはなく一生付き合っていくことになりますので、早めにアレルギー検査をしておくといいでしょう。
角膜炎
角膜炎の原因は、外傷性やシャンプーなどの医薬品の刺激で目が傷つくことで発症します。
目が激しく痛むので、目を閉じたままになったり、前足で目を掻くなど目を気にする動作を繰り返すのが特徴です。
また、瞼がピクピク痙攣のように動く事もあり、他には、涙や目やにが多くなり、充血するなども症状も見られるでしょう。
点眼による治療が主ですが、重症になると手術が必要になってしまうこともありますので、目を気にしていると感じた場合は早めに受診してください。
熱中症
シーズーは短頭種のため、呼吸によって体温を下げることが苦手です。
そのため体温の上昇が起こってしまい熱中症になりやすいと言われています。
あえぐような呼吸をはじめ、大量なよだれを出すようになったら、要注意。
そのまま体温が下がらず41度を超えると、吐血や下血が始まり、痙攣が起き、昏睡状態となり、最悪の場合は心不全や呼吸困難で死亡します。
真夏の暑い日は特に温度管理に気をつけてあげるようにしてください。
老犬になったシーズーに気をつけるべきこと
シーズーは数ある犬種の中でも健康管理に気をつければ、長生きする犬種です。
その分、老犬期が長いということになりますので老犬になったシーズーに関して気をつけるべきことをご紹介します。
特に老犬のシーズーにとって負担になるのが以下の3つと言われています。
- 食事
- 散歩
- シャンプー
食事
短頭種のシーズーは、歯並びが悪い傾向にあり、歯周病や歯肉炎のリスクが他の犬より高いと言われています。
歯がグラグラする、抜ける、出血する、口内炎の痛みや違和感から食欲低下という例が多く見られます。
老犬になると、食が細くなりがちですが、口内にトラブルがあると特に固い物や大きな物が食べられなくなり、速度が落ちたり、量が少なくなってきますので、このような兆候が見られたら、口の中をチェックするとともにフードを工夫してあげましょう。
散歩
基本的にシーズーの骨格は骨太で筋肉質ですが、老犬になると筋力も体力も衰えてきます。
散歩の途中で帰りたがる、散歩に行きたがらない、息が苦しそう、階段や坂道を嫌がるなどの症状が見られたら散歩のルートや距離、時間を考えなおしましょう。
老犬になったら体作りの散歩ではなく、体力維持、気分転換をメインした散歩に切り替えてください。
関節に問題が出てきた場合は、抱っこやカートなどで連れ出してあげてもいいでしょう。
シャンプー
毛が美しいシーズーにはブラッシングやラッピング、シャンプーといった手入れが欠かせません。
しかし、老犬になるとこうしたケアが負担になってきます。
シャンプーは体力が必要な上に、体を乾かす時に体温が奪われて風邪を引いたり、被毛に湿気が残って皮膚炎を起こしたりする危険性も。
負担をかけないようにするためには、毛は予め短めにカットし、ケアが短時間で済む工夫が必要です。
老犬シーズーの最期の状態
最期は老犬のシーズーの最期の状態をご紹介します。
今からご紹介する内容はシーズーのみならず全犬種の老犬に対応していますので、老犬が最期どうなっていくのかを知ることで飼い主さんは心の準備ができるのではないでしょうか?
食事や水分を摂らなくなる
最期の瞬間が近づいてくると、食事や水分を摂らなくなります。
スポイトなどで流動食やお水を口に入れても、飲み込むことができないでしょう。
意識が朦朧とすることが増える
意識が朦朧とするということは、寝ているのではなく意識がないような状況のことを言います。
名前を呼んでも反応がほとんどなくなり、目を開けることもほとんどありません。
また、目を開けていても、どこを見ているかわからない、焦点が合っていない状態になるでしょう。
体温が低下する
老犬になると、体温調節がうまくいかなくなりがちです。
最期の瞬間に近づいてくると、だんだんと体温が低下し始めます。
痙攣を起こす
いよいよ死が間近に近づいてくると痙攣やふるえを起こすことがあります。
足をばたつかせたりしますので、飼い主さんはびっくりするかもしれませんが、慌てて無理に抑えつけたりしないようにしてくださいね。
対応がわからない場合は、かかりつけの先生に相談しましょう。
シーズー:老犬の最後
今回はシーズーが老犬になり最期を迎える瞬間はどんな状態になるのをご紹介してきました。
シーズーだけではなく、犬の最期というのは全犬種とも同じような状態に陥ります。
犬は人間よりもはるかに短い人生です。
ですので、最期の最期まで精一杯愛情をかけてあげたいですよね。
今回ご紹介した、シーズーの性格やかかりやすい病気、最期の瞬間などを参考にして頂き、飼い主として最期に何をしてあげられるのか?最期の瞬間を迎える心構えなどに活用してみてください。