飼い主さんは愛犬の毎日の食事などに気を使い、健康に長生きしてほしいと考えている方がほとんどではないではないでしょうか?大切な家族の一員である愛犬の健康管理は飼い主さんにとっても大切なケアであり、定期的な健康診断を動物病院で行うことがおすすめです。
そんな健康診断の際や尿検査を行った時に獣医さんから「pHが高い」と言われたことはないでしょうか?pHとは化学の授業などで聞いたことがある方もいるかもしれませんが、pHの値を調べることにより、愛犬のおしっこの状態を知ることができます。
pHの値が高いと腎臓の機能低下や尿路結石の可能性があり、治療が必要になります。そんなpHを下げる食べ物について紹介します。
pHをケアする専用のドッグフードもありますので、愛犬の健康に悩みがある方や犬のpHを下げる食べ物に興味のある方の参考になれば幸いです。

目次
犬のpHを下げる食べ物:適切なpHの値
pHを測ることで愛犬のおしっこの状態を知ることができると紹介しましたが、具体的にはどのぐらいのpHの値から気を付けなくてはならないのでしょうか?
pHは7.0を基準値にしており、犬のおしっこは6.3前後のやや酸性寄りの状態が正常です。この数値がなんらかの異常で下がってしまうとより、酸性の強い状態になります。逆に高くなるとアルカリ性が強い状態になり、いずれも尿路結石になる可能性があります。
またpHの値が高くなり腎臓などに負担がかかると、腎不全などの重い疾患にかかる危険もあるため注意が必要です。
このpHの値をチェックするためには動物病院で尿検査を行う必要があり、普段の生活ではなかなか気づきにくい面があります。
愛犬のおしっこの状態を観察して、色が濃い・薄い、多飲多尿の、血尿をしている、排尿痛があるなどの症状が見られた場合にはすぐに獣医さんの診察を受けるようにします。
pHの値に異常があるまま放置しておくと、尿路結石が重篤化してしまい排尿できない状態になったり、尿毒症になり他の臓器に悪影響をおこす可能性があります。いずれも命に関わる重大な事柄になりますので、そうなる前にpHの値を下げるケアが必要になります。
また、pHが異常な状態は腎臓に大きな負担をかけることになり腎不全になる可能性もあります。本来、腎臓は身体の中に取り入れる必要な栄養素と不必要なものをこすザルような役割をしている臓器であり、75%機能を失っても残りの25%で問題なく働くことができます。
血液検査などで腎臓に異常が見つかるということは腎臓の機能がそれ以下になっているということであり、1度失われた腎臓の機能は2度と回復しません。そのため普段の生活から愛犬のおしっこの状態に着目してpHの値を確認しながらpHの値を正常に保つ食生活が大切になります。
犬のpHが高い場合にはどのような食べ物を与えれば良いのでしょうか?具体的な食べ物を紹介します。
犬のpHを下げる食べ物5選!
pHの高い傾向にある愛犬に元気に生活してもらうためにはpHを下げる食生活が大切になります。犬のpHを下げるために効果柄期待できる食べ物を紹介します。愛犬のpHに気を使っている飼い主さんは是非参考にしてみて下さいね。
①pHコントロールドッグフード
pHの値をコントロールするために配慮されたミネラルなどを調節したドッグフードです。主食となるドッグフードをpHに配慮したフードに変えることにより高くなったpHの値をケアすることが可能です。
尿路結石の元になるミネラルの過剰摂取を避けるためミネラルバランスが調整されているドッグフードであり、下部尿路をケアできる魚に含まれるDHAやEPAが配合されている商品もあります。健康的な泌尿器のサポートに必要な成分が入っている点が魅力です。
一つ注意したいのは、療法食として獣医さんの指示に従いながら使うことが推奨されているpHコントロールドッグフードもありますので、自己判断で使用せずにかかりつけの獣医さんの指示に従い使用するようにします。
②クランベリー
クランベリーに含まれるキナ酸は膀胱炎やステラバイト結石の予防に効果が期待できます。生のクランベリーを犬に与える場合には種や皮などを取り除き、少量ずつ与えるようにします。1日の適量はおやつとして10%以内に留めるようにします。
クランベリーはなかなか日本のスーパーで入手することが難しい食材です。クランベリーの粉末や犬用のサプリメントに加工された商品も販売されているため、ネットショップなどを活用してクランベリーを愛犬に与えてみるのも良いですね。
犬のpHを下げる食べ物としてクランベリーを紹介しましたが、必ずしもpHが下がるわけではなく効果には個人差があります。
膀胱炎やストルバイト結石の予防としてクランベリーを与えるのが良いでしょう。
すでにpHの値が高く治療している場合には、獣医さんに確認してから使用するようにしましょう。
③馬肉
水分量が多く良質なタンパク質を含む馬肉は犬のpHを下げる効果が期待出来る食べ物です。特に新鮮な生肉の状態で与えることがおすすめであり、生肉状態の馬肉には酵素が豊富に含まれているため胃腸の状態をケアしてくれる効果も期待できます。
尿のpHを中性に近づけてくれる馬肉は嗜好性も抜群でドッグフードのトッピングにもぴったりです。生肉は新鮮なものに限りある与えるようにして品質管理には十分に注意します。
生肉状態の馬肉を愛犬に与えることに抵抗のある方や馬肉の保存に自身のない方は缶詰などに加工されたペット用馬肉を与えてみましょう。
④鹿肉
馬肉同様に脂肪分が少なく、さっぱりとした味わいの鹿肉は犬のpHはを下げる食べ物として嗜好性が高いです。鹿肉も水分が豊富であり、さまざまな酵素が胃腸の働きを活発にしてくれます。
鹿肉にはアセチルカルニチンやビタミンB群が豊富に含まれており、他の肉類から摂取できない栄養を取ることができのが魅力です。
特に鹿肉スープなどに加工されている鹿肉商品を与えることも効果が期待できます。鹿肉すーぷであれば、ドライフードのトッピングとしても使用できあまり普段から水分補給をしない子にも活用できます。
⑤ペット飲料水
ペット用の飲料水を利用することで、尿路結石の原因になるミネラルを除去した水を飲むことが可能です。ペット用飲料水はミネラルを除去した純水をベースに作られているものが多く、整腸作用のあるオリゴ糖や免疫力を高めてくれる乳酸菌が含まれている商品が多いです。
尿路結石の予防や高いpHの値を下げるためには食べ物以外にも愛犬にたくさんの水分を取ってもらい尿量を増やす必要があります。こまめな水分補給が腎臓や泌尿器系のケアの基盤であり、愛犬の水分摂取量を把握することはとても大切です。
さらにその飲み水をペット用飲料水に変更することにより、手軽にpHの値をケアすることができます。ペット用飲料水を使用する際には、なるべく普段飲んでいる水に近い無色透明で無味無臭の商品を選ぶことがポイントです。
犬のpHを下げる食べ物 まとめ
犬のpHを下げる効果が期待出来る食べ物とpHに異常がある時の特徴について紹介しました。犬のpHや下部尿路のケアは尿路結石や膀胱炎、腎不全などを予防するためにも早めに気にしたい項目です。
愛犬がシニア期になってくると身体全体の機能も衰えてくるため若いうちからケアしたいですね。もう一つのポイントは定期的に愛犬のおしっこの状態を知るためにおしっこの観察を行いながら動物病院で健康診断を行うことがおすすめです。
愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけですから毎日の食事でケアをしながら充実したドッグライフを送って下さいね。
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