動物番組でも取り上げられる機会が増え、知名度が上がってきた甲斐犬。
「甲斐犬ってなんだか凶暴そう…」
「一般の人が飼うには危険じゃない?」
甲斐犬はその熊のような見た目からかこのようなマイナスなイメージを持たれがちです。
しかし、少し強面な風貌なだけで実は甲斐犬も他の犬と変わらないとっても可愛いワンちゃんなんです!
この記事では甲斐犬と一緒に暮らした経験のある筆者が
- 甲斐犬の凶暴性・危険性
- 甲斐犬との生活
- 甲斐犬の飼育ポイント
などを詳しく解説していきます!
甲斐犬の具体的な飼育エピソードはインターネットでもなかなか知ることができないですよね。
結論から言うと甲斐犬は凶暴でも危険でもなく、世間の想像よりもずっと飼育に向いている犬種です。
甲斐犬や日本犬に興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

目次
甲斐犬は凶暴で危険?甲斐犬の歴史と特徴
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まず、甲斐犬とはどのような犬種なのかザックリ復習しておきましょう。
ここでは甲斐犬の簡単な歴史や代表的な2つの種類についてお伝えします。
甲斐犬の歴史
甲斐犬は山梨県の甲斐地方が発祥の日本犬です。
長い時間をかけて猟犬としての勾配を重ね、現代の姿に落ち着きました。
現在でも一部では猟犬として現役で活躍しています。
そして甲斐犬は国の天然記念物に指定されている由緒正しい犬種です。
1934年に、日本では秋田県の次に天然記念物に登録されました。
現在は甲斐犬はあまり海外には輸出されておらず、日本の中でもそこまで知名度は高くありません。
しかし甲斐犬は歴史が深く気品高い犬種なのです。
2種類の甲斐犬
甲斐犬の姿には2種類あります。
一つ目がまるでイノシシのよなどっしりした体型、二つ目がすっきりとした腰が特徴のシャープな鹿のような体型です。
特徴が真逆のようですが、どちらも血統書のある立派な甲斐犬なのです。
甲斐犬の特徴
甲斐犬の体型は2種類に分かれてきますが、体型以外の特徴は共通です。
まず子犬の頃は真っ黒か茶色で一色の毛で生まれてきます。
それから成長に従って甲斐犬の真骨頂とも言われる虎柄が浮かんできます。
この虎柄はその格好良さもあり「甲斐虎」と呼ばれています。
また、甲斐虎と同時に胸元にほんの少し白い毛が生えてくるのも特徴です。
この胸元の白い毛は古い血筋の現れとされており、新しい勾配で生まれた甲斐犬には生えてこない場合もあるようです。
他にもピンと立った耳、子熊のような顔つきも特徴です。
甲斐犬は凶暴でも危険でもない!【飼育経験】
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古い情報しか知らない人にとって甲斐犬は「凶暴で危険な犬種」だというイメージが付き物です。
インターネットでも甲斐犬の飼育をおすすめする声はなかなか見つかりません。
しかし、甲斐犬は凶暴でも危険でもないのです。
むしろ賢く忠誠心の高い性格は飼育に向いているとも言えるでしょう。
ここからは実際に筆者の飼育経験をもとに、甲斐犬の性格を紐解いて行きます。
甲斐犬は穏やかで賢い
甲斐犬が飼育しやすい一番の理由はその賢さにあります。
ここでは賢さに関する具体的なアピソードをご紹介します。
筆者の家では甲斐犬と一緒にダックスを飼育していました。
そのダックスが家の中でどこにいるのか分からなくなったとき、甲斐犬に「ダックスのことを探してきて」とお願いするのです。
そうすると甲斐犬は家中を探し、最後はダックスと一緒に筆者のもとに帰ってきてくれるのです。
このような賢さから甲斐犬はしつけがしやすい犬種だとも言われています。
また、体の小さなダックスと同じ部屋で飼育できるほど、甲斐犬は穏やかな性格なのです。
甲斐犬は警戒心が強い
甲斐犬は感覚が鋭く、警戒心を持っています。
そのため初めて会う人には最初は懐かないかもしれません。
しかし警戒するからといって、凶暴に吠えたり危険に飛びかかってしまうわけでは決してありません。
むしろ少し臆病なところがあるのです。
甲斐犬自身が適切な距離を保ち、様子を伺うといったイメージです。
この距離感と強面な見た目から、吠えて飛びかかってくるのではないかというイメージが先行してしまいがちです。
甲斐犬が凶暴だという表現はこのような点から来ているのかもしれませんね。
甲斐犬は忠誠心が強い
甲斐犬は飼い主と認めた人には生涯忠誠を尽くす性格です。
家族と穏やかに過ごすことができるのはもちろんですが、家族の中でも特に主人と認めた人間にはめっぽう従順な姿を見せます。
筆者の飼育していた甲斐犬も、筆者が帰ってくる車の気配を感じると毎日玄関で待って出迎えてくれていたほどです。
甲斐犬には今もなお狩猟犬の血が流れている
甲斐犬は元々狩猟犬として活躍していました。
今も現役で狩猟活動をしている個体もいます。
そんな血を色濃く受け継ぐ甲斐犬は、時に狩猟犬の姿を見せることもあります。
筆者の家の周りでは野生の狸や狐と言った動物が姿を見せることもあります。
そのような動物を甲斐犬が番犬をして追い払ってしまうのです。
普段は穏やかな性格でも、野生の動物には少し荒々しい姿を見せていました。
しかし決して人間に対してこのような姿を見せることはなく、危険や凶暴性とは離れた生活が主でした。
甲斐犬飼育のポイント
元々狩猟犬ということもあり体格が大きくパワーのある甲斐犬。
筆者の飼育経験をもとに、スムーズに甲斐犬を飼育するためのポイントをお伝えします。
子犬の頃から車に慣れさせておく
甲斐犬は子犬の頃から車での移動を繰り返して慣れさせておきましょう。
その警戒心から、成犬になってからでは車の移動を怖がってしまうことが予想されます。
体が大きくガッチリした体型なので成犬の甲斐犬を抱っこで車に乗せるのはとても難しいことになるでしょう。
そうならないよう、怖がらずに自分から車に乗れるよう子犬のうちから訓練しておいてくださいね。
甲斐犬の運動はたっぷりと
甲斐犬は体力が多く、多くの運動を必要とします。
筆者の飼育していた甲斐犬もその体力で車や自転車を追いかけられるほどでした。
体力を適切に消費できなければ甲斐犬自身が一番もどかしい思いをしてしまいます。
甲斐犬のお散歩のついでに飼い主もマラソンしに行っても良いかもしれません。
甲斐犬の飼育環境は頑丈に
繰り返しになりますが、甲斐犬は運動量を必要としパワーが強い犬種です。
もしリードでじゃれてしまうとすぐに切れてしまうことでしょう。
そのため甲斐犬を繋ぐのは鎖型のリードが一番適しています。
鎖型のリードでもしっかりと柱などに繋いでおいてくださいね。
また、庭に柵を設置する場合は甲斐犬が飛び越えてしまうと危険なため、2メートル程度の柵を用意するようにしましょう。
甲斐犬は凶暴でも危険でもない:一緒に素敵な生活を
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凶暴だとか危険だというイメージの強い甲斐犬。
実際は誤解も多く、賢い犬種だということが分かっていただけたでしょうか。
なかなかインターネットで検索しても具体的な飼育例が見つからず、初めて甲斐犬の飼育を考えている場合情報の少なさに困ってしまうことも多いですよね。
体が大きく頑丈な飼育設備を必要とするので、確かに大変な面もあるかもしれません。
しかし適切な環境でしっかりとしつけができていれば主人には子犬のように甘えん坊で、とても可愛らしい姿を見せてくれます。
そして山梨でなくても今は日本各地に甲斐犬専門のブリーダーがいます。
甲斐犬に興味を持ったらぜひ飼育を検討してみてくださいね。
もし飼育するなら保険やペットフードの選び方も当サイトを参考にしてみてください。
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