子犬を家族にお迎えして健康で長生きしてもらう為にもシャンプーによるお手入れはかかせませんよね。
そこで今回は自宅での子犬のシャンプーのやり方を解説していきます。
【子犬のシャンプーはいつから?】健康を維持する為にお風呂は大切
犬も人間と同じである程度、清潔を保たないと健康に害がでます。
不潔だと犬にどのような症状があるのか、またそれを人間で例えるならならこういうことであるということを説明します。
・余分な皮脂や、古い角質が残っていることが原因でかゆくなる
→お風呂に入らないと頭や体が痒いですよね。
・皮膚疾患の原因になる
→ニキビや吹き出物、あせも、かぶれなどが出ますよね。
・アレルギー体質の場合、アレルゲンが皮膚や被毛に残り続ける
→アレルギーの物がずっと残っていれば痒みやくしゃみなどの不調に繋がりますよね。
・ノミ・ダニの温床になる
→あまり不潔ですと、頭にシラミなどがつきますよね。
・体臭がひどくなる
→同じく、不潔だと臭いますよね。
こんな感じで人間で比較するとわかりやすいかと思いますが、こんな人は嫌ですし、自分がこんな状況になるのはもっと嫌ですよね。
犬も同じなのです。
なので定期的にシャンプーをすることで上記が予防でき、犬も人も快適に過ごしやすくなるので、犬にとってもシャンプーはとても重要なことがわかりますね。
【シャンプーはいつから始めるか?】
それでは具体的にシャンプーについてのお話です。
まず、子犬の場合いつからシャンプーしていいのか考えますよね。
子犬は免疫も弱く体調を崩しやすいのでまずは新しい家の環境に慣れさせ、体調が安定するまで待ちましょう。
ひとつの目安としては、生後2カ月ころに受けるワクチン接種日から、大体1~2週間後くらいです。
ワクチンはウィルスを体内に入れるので少なからず体に負担がかかります。
なので、体調がよくなるまで待ってあげてください。
まずはお風呂が怖くないことを覚えさせる
体調も万全で早速お風呂に入れたいかと思いますがちょっと待ってください。
子犬にとってはお風呂場は未開の地でお風呂に入ることは未知の領域なのです。
人間も知らない場所でいきなり何かされたら不安ですし怖いですよね。
なので、まずはお風呂に入れる前にお風呂場やシャワーの環境に慣らすことから始めましょう。
面倒かもしれませんが、このひと手間で今後大きくなってもお風呂に入れる時に苦戦しないですむので、
犬にとっても人間にとってもストレスなくできますので省略しないでください。
シャンプーに苦手意識を持ってしまうと、シャンプーどころかお風呂場に近づくことさえ嫌がる可能性もあります。
手順は以下の通りです。
ポイント
- まずはお風呂場で遊ばせて、お風呂場が安心できる場所だと認識させる
- シャワーの音を聞かせ、ご褒美としておやつをあげる
- 水をたっぷりと含ませたタオルで体を拭くようにして洗い、体が濡れる感覚に慣らす
- 顔から遠い後ろの足先やお尻から濡らしていき、シャワーで洗うことに慣らす
お風呂場で遊ばせることで、安全な場所であると認識してもらい、シャワーが出ると美味しい物が貰えると覚えさせましょう。
そうすることで、「お風呂場でシャワーが出ても怖いことはない」と理解します。
後は体が濡れる感覚を覚えさせて、顔から遠い順にシャワーをかけていき慣れさせます。
このように時間をかけて少しずつ段階的に進めていきましょう。
シャンプーの頻度ってどのくらい?
シャンプーの回数は月に1回、多くても2回程度がいいと言われています。いつもきれいな状態を保ちたいからと、ひと月に何回もシャンプーをするのはよくありません。
過剰にシャンプーをすると、必要な皮脂までが奪われ、皮膚が乾燥しフケやかゆみが出やすくなります。
人間も余分な皮脂の洗い流しすぎはよくないと言われていますよね。
また、犬の表皮は人間の1/5程度の厚さしかなくとてもデリケートなので、皮膚のトラブルが生じる可能性もあります。
なので過度なシャンプーは控えてあげましょう。
どうしても気になる場合は短毛種で体臭が少ない犬種なら、濡らしたタオルでこまめに体を拭いてあげたりするだけでも、ある程度、清潔を保てます。
もしも、ウンチなどでお尻周りの汚れが気になる場合はぬるま湯で軽く洗い流すだけにするか、とても薄めたシャンプーを使った部分洗いにしましょう。
【子犬のシャンプーはいつから?】始める前に下準備しよう
それではお風呂場にも慣れたらいよいよ、シャンプーを始める準備をしていきましょう。
【シャンプーは犬用を用意する】
人間と犬とでは皮膚の性質が異なります。先程も述べたように犬の皮膚は人間よりも薄くデリケートです。
そのため、人間の肌質に合わせて作られた人間用のシャンプーを犬に使うと刺激が強すぎ、皮膚のトラブルの原因になります。
なので、必ず犬用のシャンプーを用意しましょう。
一口に犬用のシャンプーと言ってもはさまざまな種類がありますよね。
皮膚への刺激を極力抑えたい場合は、低刺激性のシャンプーを選ぶのがいいでしょう。
もしくは獣医師さんに相談してみてもいいかもしれませんね。
シャンプー前にはブラッシングを
シャンプー前には、事前にブラッシングを行いましょう。
毛のもつれや毛玉をほぐすことで、事前に汚れを落としておくとシャンプーがしやすくなります。
また、濡れた毛が固まってしまうのを防げるので、洗い残しも少なくなります。
手早く終わらせる為にもシャンプー一式を手元に用意する
シャンプー液やタオルなど、シャンプーに必要な用品は事前に手元へ準備しておきましょう。
お風呂に時間をかけすぎると子犬にとってストレスになってしまうので、手早く終わらせるように心がけましょう。
シャワーの適切な温度は?
シャワーの温度は35~37度ぐらいの、人間からすると「少しぬるい」と感じる温度です。必ず手で触って温度を確かめてから洗い始めるようにしてください。
犬は全身毛で覆われているため、人間のように迅速に体温を調節することができません。そのため、熱いシャワーをかけてしまうと体温が過度に上がり、犬の体力を奪ってしまう可能性あります。
また、水温が冷たすぎても風邪を引いてしまう原因となるため、シャワーの温度には細心の注意を払うようにしましょう。
不安な人は念のため動物病院が空いている時間にする
生後3ヶ月程度の子犬でよくあるのが、ストレスと体温低下で吐いてしまうことです。
特にシャンプー、ブローで時間がかかった場合に起こりやすいです。
先程も記載しましたが、ストレスをかけない為にもシャンプーは手早く終わらせるようにしてください。
もしも体調不良になってしまったら怖いという方は動物病院の開いている時間にすると何かあっても安心なのではないでしょうか。
具体的なお風呂の手順
ここまで入念に準備が出来たらいよいよお風呂に入れていきましょう。
詳しい手順を解説していきます。
まずは体を濡らす
まずはシャワーを使って子犬の体を濡らしていきます。
顔からかけるとビックリしてしまうので、シャワーに慣れさせるのと同じように
お尻→背中→首→顔の順に濡らしていきます。
このとき、シャワーヘッドを犬の体に密着させると、シャワーの音や水圧が軽減されるので少しは驚きにくくなります。。
顔を濡らす時はは水を含ませたスポンジなどで濡らし、お湯が目や耳に入らないように注意しましょう。
シャンプー液をつけ、洗っていく
体を濡らしたらシャンプー液をスポンジやネットを使い泡立て、爪を立てずに指の腹を使い優しくマッサージするように洗っていきます。
シャンプー液を体につける順番やポイントは、体を濡らすときと同様です。
顔は、泡が目や耳に入らないように注意し、指先を使って丁寧に洗いましょう。
犬が負担に感じる時間をできるだけ短くすることが、上手にシャンプーするポイントです。
また、シャンプーの際は、愛犬の耳や目ににシャンプー液がに入らないように十分に注意しましょう。
シャンプーをしっかり洗い流す
洗い流す際は顔から首、背中、お尻と上から順に流していきます。シャンプー液が残ってしまうと、皮膚のトラブルが起きる原因になるため、すすぎは念入りに行うようにしてください。
シャンプーを洗い流す際、体を濡らす・シャンプー液をつける順番とは反対の手順で進めていきます。
最初は、顔まわりから。シャンプー液をつける際と同様にして、敏感な顔まわりはやさしく洗い流しましょう。スポンジにお湯を含ませて洗い流してもOKです。シャワーを使う場合、シャワーヘッドは犬の体に密着させて使います。離して使うと、シャワーの音が大きくなったり、お湯が飛び散ったりして犬が驚いてしまいます。
洗い流す際には、シャンプーのぬるぬる感が残らなくなるまでしっかりと行いましょう。シャンプー液が被毛や皮膚に残ると、かゆみや炎症を起こす一因になります。
わきの下・お腹・股・足の裏(肉球の間など)は、洗い残しが起こりがちな箇所ですので、念入りに。
また、シャンプー剤が体に残ってしまうと、刺激によってトラブルが生じてしまう可能性もあるため、すすぎに関しては特に念入りに行ってください。
手を使いながら、時間をかけてシャンプー剤をしっかりと洗い流すことがポイントです。
毛を絞って水気をよく切る
ドライヤーをかける際に、乾かし残しなく短時間で行うためには、シャンプーを洗い流したあとに体の水気をしっかり切っておくことが大切です。
水気は、体の上から下へ向かって、水気をよく切っていきます。長毛種の場合は、手で被毛を押さえるようにするとよいでしょう。その際には、力を入れすぎないように。
背中からお腹は撫でるように、耳・手足・尻尾は上から下へ向かって握りしぼる感じです。
水気を切ったあとは、子犬自身に身震いさせます。もし身震いしない場合は、子犬の耳に息を吹きかけると体をブルブルとさせるので、水気も飛びます。
シャンプー後はタオルとドライヤーで手早く乾かす
洗い流したらタオルで水気を拭き取り、ドライヤーを使い乾かしていきます。
ドライヤーの熱を直接当ててしまうと皮膚を傷めてしまうので、風の温度もできればぬるめに調節し、ドライヤーは犬の体から30cm程度離し、風が直接当たらないように手に風を当てながら乾かすといいです。
足先や肉球の間、耳などの乾きにくい部分も、しっかりと乾いているか入念にチェックして乾かし残しのないようにしてください。
子犬は抵抗力が弱く、乾かし残しが原因で体が冷えてしまい、風邪を引いてしまったり体に不調を起こしてしまう場合があります。
また、生乾きだと細菌などが繁殖しやすく、皮膚病にかかる可能性もあります。
毛の根元からしっかりと風を当て乾かしたら、最後に冷風を当てて、毛の分かれ方を見てください。
きれいに毛が散るようならOK。最後にコーム(クシ)で梳かしてあげて毛並みを整えながら、乾かし残しや毛が絡まっている部分がないか最終チェックをしましょう。
子犬を確実に乾かすためには、慣れていないと一人でタオルで拭いてドライヤーというのは難しいものです。
なので二人がかりで役割分担をして素早く乾かすのも有効です。
どうしてもお風呂が嫌な仔犬は?
ここまでシャンプーの下準備や手順をご紹介しましたが、どうしても子犬さんが嫌がってしまい上手くいかない時もありますよね。 そこで簡単ではありますが他の手段もご提案しようかと思います。
どうしてもシャワーが怖い場合は洗面器やバケツを利用
どうしてもシャワーを怖がってしまう場合は、お風呂場で洗面器や小さなバケツなどにぬるま湯をためてその中で洗ってあげると良いです。
薄めた子犬用シャンプーで優しく声をかけながらササッと洗って、しっかり流してあげましょう。
プロに任せるのもひとつの方法
ペットをはじめて飼う方など、もし子犬をシャンプーすることに不慣れで自身がないなら、最初はプロのトリマーなどにシャンプーをお願いするのも一つの手段です。
プードルみたいなもこもこは出来れば部分洗いだけで済ます
プードルのように毛がもこもこの犬の場合、シャンプーからブローまで手早く終わらせるのは難しいので自宅での全身洗いはあまり向いていません。
理由はもこもこな犬はブラッシングをしながら乾かさないと毛が絡まってしまい毛玉だらけになってしまいます。
そして、初めてペットサロンに連れて行くと毛玉は短くカットされてしまいます。
ブラッシングで取るには負担がかかりすぎてしまうのでほぼ不可能なのです。
なので、なるべく自宅では部分洗いだけに留めておいて全身が汚れてしまったり、どうしてもニオイが気になるという場合は、子犬でもシャンプーしてくれるサロンを探してお願いすることをオススメします。
子犬のシャンプーはいつから大丈夫なの?まとめ
子犬をお風呂に入れることの大切さがわかりましたね。
以下、まとめです。
ポイント
- お風呂に入れるのはワクチンを打って2~3週間経った元気な時
- お風呂場に慣らしておくのも大事
- お風呂は手早く終わらせてストレスをあまりかけないようにする
- 乾かし残しは体調不良に繋がるので細心の注意を払う
犬も人間と同じで不潔でいると健康を保つことが難しくなってしまいます。せっかく新しくお迎えした家族には長生きしてもらいたいものですよね。
是非、正しい知識を覚えて子犬との新しい生活を長く楽しい物にしましょう。
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