犬も人間と同様、定期的な健康診断をおすすめします。
若いうちは特に問題がなく元気に過ごしていますが、シニアになってくると見た目は元気でも様々な病気が健康診断で見つかることも。
犬は、人間のように「痛い」とか「体調が悪い」など話ができないので、飼い主さんが毎日の様子をしっかり観察してあげ、それと併せて健康診断を受けることで、万が一病気が見つかったとしても早期発見で済むことが多いのです。
しかし、健康診断は保険適用外なので実費を支払う必要が…
特に動物の場合は、高いというイメージを持たれている方も多いでしょう。
なので、健康診断を受けさせたことがないという飼い主さんもちらほら…
そこで、今回は犬の健康診断の値段や受けるタイミング、種類などを解説していきます!

目次
犬の健康診断の値段:そもそも必要なことなの?
先ほどもご紹介しましたが、犬の健康診断は人間同様実費になります。
最近はペット保険の内容が充実しているので、医療費や手術に関しては昔のように費用はかからなくなってきていますが、犬の保険自体が人間より高いというものもありますので、飼い主さん全員が加入しているわけではありません。
ですので、「元気なのに健康診断って必要なのかな?」と思う飼い主さんも多いでしょう。
しかし、犬は言葉が話せない動物。
一見元気そうに見えても身体の内部に病気が潜んでいる可能性はあるのです。
そこで必要なのが健康診断。
健康診断を受けた結果、「問題がなかったから費用が無駄になった」ではなく、体質の傾向から将来的にかかりやすい病気が予想できることもありますので、定期的に健康診断を受けて、犬の健康管理に役立ててみてください。
犬の健康診断を受けるタイミング
一番最初に健康診断を受けた方がいい時期は犬を家族として受け入れたとき。
何処で譲り受けたのかにもよりますが、保護犬や外で暮らしていた犬などには寄生虫や感染症にかかっている可能性も高くなります。
また、ブリーダーやペットショップで購入した犬に関しては予め予防接種や健康診断を受けているかと思いますので、その証明書をもらうようにしましょう。
犬は人間の約4倍のスピードで年齢を重ねていきますので、1年に1回の健康診断を行ったとしても、人間で言えば「4年に1回」になり、年に2回行ったとしても「2年に1回」ということになりますので、動物病院によっては年に2回以上の健康診断を勧めるところもあるでしょう。
犬の健康診断の種類について
犬の健康診断は様々な種類がありますので、項目別に解説していきますね!
視診・触診・聴診
医師が直接犬に触れ、目・耳・歯の状態を診たり、全身を触ってしこりや痛がる部位がないかチェックしたり、心臓や肺の音に異常がないかを調べます。
また、少しずつ体重が増減している場合は、飼い主さんが気づかないことも多いので、体重測定が体調の変化を知るきっかけになることもあるでしょう。
血液検査
健康診断の中には、血液検査のみという検査項目も選択できます。
1回の採血で、貧血や高脂血症の有無、血糖値、肝臓や腎臓の機能など、おおまかな全身の状態を知ることができるでしょう。
しかし、血液検査に異常がなかったと言っても、血液検査では拾う事ができない病気も存在しますので、安心というわけではありません。
若くて元気であれば、まず血液検のみを受けてみて、全身の状態を定期的に診てもらうのもいいかもしれませんね!
尿検査
犬のオシッコは健康のバロメーターと言われています。
尿検査では、腎臓や肝臓など泌尿器系の異常を調べることができます。
犬の尿検査は人間のように直接採取することが難しいので、自宅で犬がオシッコをしたら尿をスポイトで採取し、できるだけ新鮮なうちに動物病院へ持参します。
便検査
便検査は、寄生虫やウイルス感染、大腸など消化器家系の異常などを調べます。
便検査方法は、自宅で犬が便をしたら、検便キットなどを使って便の一部を採取し、動物病院へ持参します。
何らかの理由で自宅での採取が難しい場合は、動物病院へ犬を連れていき肛門に採便棒を入れて直接採取する方法もありますので先生に相談してみてください。
レントゲン
レントゲンでは、外からはわかりにくい病気を調べます。
食道や心臓、肺の大きさや形に異常がないか、胸部や腹部に水がたまっていないか、関節などに異常はないか、などを画像でわかりやすく診断することができるでしょう。
エコー検査
腹部のエコー検査では、腸の動きや肝臓。腎臓の様子、お腹の中に腫瘍がないかを調べます。
また、一般的な健康診断で行われることは少ないのですが、胸部のエコー検査では、心臓の内部構造や動き、血液の流れなどを評価することができるのです。
ドッグドッグ
最近では犬を飼うご家庭が増えてきているため、人間ドッグのようないくつかの検査を組み合わせた健康診断「ドッグドッグ」を実施している動物病院が増えてきました。
検査内容は動物病院によって違いますが、主に血液検査やレントゲンなどを基本メニューとしており、他の検査は希望で組み合わせることもできます。
どの検査を受ければいいのかは、動物病院の先生に相談しながら、またペットの年齢や既往歴に応じて決めるようにするといいでしょう。
犬の健康診断の値段をコース別に解説
犬の健康診断の値段は動物病院のよってさまざまですので、一概に「これだけかかります!」とは言いきれません。
ですが、相場は比較的定まってきますので、犬の健康診断の料金相場をご紹介します。
これからご紹介する値段は、一例ですので健康診断を考えている飼い主さんは参考にしてみてくださいね!
- 健康診断Aコース
体重10㎏未満:30,000円 10㎏以上:35,000円
・問診
・一般体検査
・尿検査
・尿便検査
・血液検査
・レントゲン(胸部・腹部・股関節)
・エコー検査(胸部・腹部)
・心電図検査
・眼科検査(スリット検査)
- 健康診断Bコース
体重10㎏未満:45,000円 20㎏未満:47,000円 20㎏以上:50,000円
・問診
・一般体検査
・尿検査
・尿便検査
・血液検査
・レントゲン(胸部・腹部・股関節)
・エコー検査(胸部・腹部)
・心電図検査
・眼科検査(スリット検査・フルオレセイン染色検査・涙液量検査・眼底検査・眼圧検査)
・血圧測定
- 健康診断Cコース
体重に関わらず10,000円
・問診
・一般体測定
・血液検査(甲状腺ホルモン検査を含む)
このように、犬の体重や検査項目によって値段に大きな差が出るのがわかりますね。
健康診断Cコースのように基本的な健康診断であれば、安くて5,000円程度で行っている動物病院もありますので、毎年フィラリア検査時に採血をする際、併せて健康診断の血液検査を受ける方が多いです。
犬の健康診断の値段:まとめ
今回は犬の健康診断について解説してきました。
健康診断を受けるには実費になってしまいますが、犬も人間と同じような病気になります。
何度もいいますが犬は言葉を話すことができないので、犬の異常を見つけてあげるのは飼い主さんの役割となり、健康を維持し、一生を終えるまで幸せに暮らしてもらえるような環境を整えてあげるのも飼い主さんの責任になるとうことです。
ですので、これから犬を家族として迎えいれようと思っている方、犬を飼っているけど健康診断を受けたことがない方は今後定期的に健康診断を受けることをおすすめします!
犬の健康管理:関連記事