世界最小の犬であるチワワは成犬でも3キロ前後にしか成長せず賃貸でも飼育しやすい小型犬です。日本では1990年台のCMをきっかけにブームとなり、現在でもその人気は根強くペットショップには必ずいると言って良いほど人気の犬種になります。
その愛らしい容姿と大きな瞳が魅力のチワワは華奢な身体つきをしており、繊細なイメージがあります。大人しくて弱々しいイメージがあるチワワですが、その繊細で弱々しい印象からは想像できないような、自分よりも大きな相手に向かっていく大胆さと勇敢さを持ちあわせている犬種です。
チワワの性格は意外と凶暴であるとも言われており、小型犬特有の警戒心の強さや縄張り意識が強さがあるため、幼少期からの社会科が必須となります。チワワの特徴や凶暴な性格の対策について紹介します。
チワワを飼いたいと考えている方やチワワの凶暴さについて疑問を感じている方の参考になれば幸いです。凶暴な性格を緩和するしつけについても紹介します。

目次
チワワは本当に凶暴?チワワの特徴
筆者も2019年までチワワと一緒に暮らしており、実際に飼育した実体験をもとに紹介させてもらうとチワワはとても臆病な犬種です。慎重な性格であり、臆病な面から知らない人や他の犬から身を守るために反射的に攻撃してしまったり、自己防衛のために激しく吠える場合があります。
まずはチワワの歴史について紹介すると、チワワはメキシコ原産の犬であり歴史は古く紀元前に遡ります。チワワの祖先と言われているテチチは先住民の儀式や生贄などに使用されており、神聖な存在として扱われていました。
後にヨーロッパにチワワが渡るとその小さな身体と愛らしい容姿から愛玩犬としての需要が高まり、繁殖が進められチワワとしての犬種が確立されました。チワワは毛色か豊富であり、ロングコートとスムースコートの2種類の毛質があります。自分好みの子を選べる点もチワワの魅力の一つです。
チワワは成長しても4キロ前後にしか成長せず、世界最小の犬として有名です。抱っこもしやすく、飼育もしやすい点から人気のチワワは大型犬に比べて飼育のコストも押さえられる点が嬉しいです。
そんな特徴のチワワの性格は冒頭にあげたとおり、臆病な面もありますが飼い主さんや家族には愛情深く接し、甘え上手です。遊び好きで陽気な面もあり一緒におもちゃで遊んだり、散歩をすることも大好きですので旅行などのお出かけを楽しむことも可能です。
同族意識が強く、チワワ同士の多頭飼いもおすすめです。仲間思いの子が多く、家族と認めた相手には献身的に尽くし飼い主さんの指示に従う賢さを持ち合わせています。しつけは飽き性な所があり、コントロールするためには繰り返し行う根気が必要になりますが「スワレ」「マテ」などの基本的な動作は出来る子が多いです。
凶暴であるというのは、幼少期の社会科や小型犬特有の警戒心の強さや仲間を守ろうとする勇敢さ、自己防衛に起因しているところが多く、飼い主さんの接し方や飼育環境で変化します。
それではどのような行動が、チワワの凶暴さを引き出してるしまうのでしょうか?チワワを凶暴にしないないためのポイントを紹介します。
チワワの凶暴性は接し方がカギ!性格を決めるポイント5つ
これはすべての犬種に言えることですが、元々凶暴性が強く人や他の犬に対して攻撃してしまう犬というのはなかなかいません。生まれながら凶暴な性質が強いというケースも多少なりともあるものですが、性格の大半はその後の生活で決まります。また、見境なくその凶暴性を発揮する場合には脳の疾患の可能性もあります。
気質が荒い闘犬である土佐犬なども飼い主に対しては従順な子が多く、誰でも攻撃するわけではありません。チワワが凶暴な性格になるかどうかは生活や飼い主さんの接し方で決まるため、日々のコミュニケーションが重要になります。具体的なチワワを凶暴にしないないためのポイントを5つ紹介します。
①幼少期からの社会科
犬を飼う時は、最初のこの社会科が最も大切であるといっても過言ではありません。社会科とはいろいろな場所や人、他の犬に触れる機会を作り慣れさせることを指します。この社会科はしつけの前段階としても重要であり、小さい頃から他の犬や他人とふれあうことにより怖い存在ではないと愛犬に知ってもらいます。
あらかじめ慣れさせておけば、少しの環境の変化や外出先などでパニックにならずに柔軟に対応することができます。臆病な面があるチワワは恐怖心から不安から他人や犬に噛み付いたりするケースが多いため、社会科をしっかりとすることにより恐怖心を感じる対象を取り除いてあげることが凶暴性を抑えるポイントにもなります。
②飼い主さんが頼れるリーダーになる
チワワは飼い主さんやその家族に対しては友好的に親愛を持って接する犬種ですが飼い主さんが愛犬の要求に過度に応えてしまったり、あやふやな態度をとって頼り甲斐がないと信頼関係かまうまく構築されずに不信感から飼い主さんに対して凶暴に攻撃してくる場合があります。
犬は群れで生活する生き物であり、飼い主さんが頼れるリーダーとして愛犬に生活の指針を示してあげることが大切です。そのためには一貫した態度を取るようにしてダメなものはダメとメリハリをつけて愛犬に示すことが必要です。
犬は上下関係窯ハッキリしており、群れはリーダーに従うことで秩序と安心感を手に入れます。飼い主さんとの信頼関係がきちんとできていないとこの上下関係が逆転してしまい、チワワは自分がリーダーとして振る舞うようになってしまいます。
そのため目下の飼い主さんを統率しようと噛み付いたり激しく吠えたてたり凶暴になるケースがあります。さらにはリーダーの不在から強いストレスを感じて精神的に不安定になることで性格が凶暴になります。
大切なのはお迎えしたその日からメリハリをつけて愛犬に接するようにして、たくさん愛犬とコミュニケーションをとり信頼関係を正しく構築することです。
③愛犬の性質を理解する
チワワ特有の性格についても紹介してきましたが、その子により個性があります。愛犬の様子をよく観察して好き嫌いの傾向や行動パターンを把握することでしつけの方針や効果的なコミュニケーション方法を決定することができます。
さらに、愛犬が苦手なものや怖がるものはなるべく生活の中から排除することにより恐怖から凶暴になることを防ぐことが可能です。人も同じですが、イライラする状況が続くと怒りっぽくなりカリカリして凶暴な面が出てしまいがちです。なるべく心穏やかに過ごせるように飼い主さんが気を回してあげることもポイントになります。
④愛犬の健康状態をチェックする
チワワが凶暴な性格になった際に注意したいのは病気の可能性です。体調不良や痛みから飼い主さんが触れると噛み付いたり、うなっている場合があります。
また、チワワの疾患で気をつけたいのが水頭症です。チワワの頭部はアップルドームと呼ばれる独特の丸みを帯びた形状をしており水頭症にかかりやすい犬種でもあります。
水頭症とは、脳内ね脳脊椎液がなんらかの原因で増えることにより脳が圧迫されることにより様々な不調が起こる疾患です。主な症状は発作や意識障害、痙攣、過食や食欲減退などがあります。水頭症は脳の疾患ですので、いきなり噛み付いたり同じ場所をグルグル回っているなどの症状もあります。愛犬に少しでも異常を感じた場合には、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
⑤アレルギーをチェックする
アレルギーとは様々な物質が原因で身体の免疫機能が過剰に反応してしまう状態です。アレルゲンとして多いのは、ハウスダストや小麦粉、ダニなどがありますがあらゆるものがアレルゲンになる可能性があります。
アレルギー反応を起こすと激しい痒みや涙、鼻水などの症状が見られ激しい痒みや不快感から性格とは関係なしに突発的に凶暴になり噛みつく、暴れるなどの行動が見られることがあります。
特にチワワの身体は小さく、少しの量でもアレルゲンが近くにあると反応して症状が重くなることがあります。人も体調が悪い時はイライラしやすいものですが、チワワは喋れない分行動で不快感を表すことがあります。愛犬の様子を観察しながら、凶暴になった以外にも湿疹やくしゃみなどの症状はないか確認しましょう。
チワワの凶暴な性格は変化する
チワワの性格や凶暴な面になるポイントについて紹介しました。チワワは世界最小の犬であり、華奢な身体からは想像できない勇敢で大胆な面があります。幼少期から様々な経験をさせて社会科することでその凶暴性を抑えることにつながります
チワワの性格を凶暴にしないためには、飼い主さんとの毎日のコミュニケーションが大切です。是非おやつなどを活用しながら愛犬との生活を楽しんで、社会科を進めましょう。