病気の予防やスキンシップをとることにも有効なブラッシング。
面倒だなぁと思っている方もいるかとは思いますが、実はブラッシングは愛犬の健康を守る為に重要な役割を果たします。
今回はブラッシングの必要性や時期、頻度などを詳しく解説しながらブラッシングのやり方も一緒にご紹介したいと思います。
【子犬のブラッシングはいつから?】何故必要なのか
ブラッシングなんてたいしたことじゃないと思っている方もいるかと思いますが
ここから、ブラッシングをすることによる数々のメリットと重要性について一つずつ解説していきます。
皮膚病の予防になる
犬の場合ほとんどの方は毎日かかさずお散歩に行くのではないでしょうか。
外は汚れや花粉、ノミ・ダニなどが多くあるので犬にも付着している可能性があります。
その為、そのまま放置していると皮膚の清潔が保てない為、皮膚病にかかってしまう恐れがあります。
また、寄生虫がうつる可能性もないとはいいきれません。
これらは人間にも害がありますよね。
なので、そういったものをブラッシングで定期的に除去することによって皮膚病の可能性を
限りなく低くすることができたり寄生虫に関しては早期発見に繋がります。
病気やケガなどのトラブルに気づける
私たち人間には犬の言葉が理解できません。
なので例えばどこか具合が悪かったり怪我があっても犬は私たちに伝えることができないのです。
その為、私たち飼い主は犬の不調にや怪我を気にかけて見つけてあげなければいけません。
ブラッシングを毎日することで普段との違いがわかるので体の異変に気付きやすくなります。
換毛期の抜け毛対策ができる
換毛期とは毛が生え変わる犬にとっての衣替えのようなものです。
犬は体温調節が自分で出来ないので春には夏に向けて、秋には冬に向けて季節にあった毛質に生え変わります。
その為、必然的に抜け毛が多くなります。
この抜け毛がとても面倒で、放置していると絡まって毛玉になってしまい肌が蒸れて皮膚病になってしまったり
体温調節がうまくできなくなってしまうこともあります。
ブラッシングをすることで抜け毛ケアになるので、これらのトラブルを回避することができます。
マッサージ効果があるから新陳代謝を促せる
ブラッシングを正しくやると、血行促進や新陳代謝をよくすることができます。
血行促進や新陳代謝を高めることで、老化防止や冷え性対策にも効果があります。
信頼関係を築ける
ブラッシングは全身を撫でる行為と近しいのでコミュニケーション手段としてとてもいいものです。
子犬の頃から毎日ブラッシングをしながらスキンシップをとり触れ合っていくことでとても大きな信頼関係を築くことができるでしょう。
そして信頼関係を築くことでより一層お互いに普段の生活が幸せなものになるはずです。
【子犬のブラッシングはいつから?】ブラシの種類をご紹介
ブラシといっても色んな種類があり、また犬種によって長毛、短毛などで最適なブラシは変わります。
なので次はブラシの種類やどのような犬種に向いているのかについて説明します。
スリッカーブラシ
一般的に広く使われているブラシで、ピン(針金)の部分がくの字に曲がっています。
ピンが硬いハードブラシと柔らかいソフトブラシがあります。
どの犬種にも使えるオールラウンダーなブラシです。
ハードスリッカーとソフトスリッカーの違い
ハードスリッカーのピンの方が硬く、ソフトスリッカーの方が柔らかい作りになっています。
ハードタイプは毛玉をほぐしやすいですが、犬の皮膚を傷つけやすいのでソフトタイプの方が安全かと思います。
ですが、ソフトタイプでもやり過ぎてしまえばやはり傷つけてしまうので注意しましょう。
ラバーブラシ
柔らかいゴム製のブラシです。毛のを手入れと同時に、マッサージ効果もあるので普段だけでなくシャンプーの時にも使うと血行促進にも繋がります。
短毛種にオススメのブラシです。
ピンブラシ
ピンが真っ直ぐになっていて、目が荒くなっています。長毛種の絡まりやすい毛に使用するのにオススメのブラシです。
手袋タイプのブラシ
手袋タイプのブラシもあります。どうしてもブラシを嫌がる子には手袋をして体を撫でるような感じでブラッシングをします。
毛が舞いやすいので室内ではなく屋外で使用した方がいいです。
コーム
くしの目は細目と粗目があり、絡まりなどがないか確認しながら毛並みを整える時に使うものです。
獣毛ブラシ
豚毛、猪毛、馬毛、混合型などの種類があり、その名の通り動物の毛から出来たブラシです。
静電気が起きにくいという特徴があって、ブラッシングするというよりはホコリなどの汚れを落とすのに向いています。
また、艶出し効果もあるのでコームで整えた後の仕上げに使うと良いです。
子犬のブラッシングはいつから始めればいいのか【時期】
犬のブラッシングは、子犬の時期から始めることをおすすめします。
なぜなら、犬にブラッシングは、犬の健康管理ができるだけでなく、
信頼関係の構築においてもとても重要な役割を持っているからです!
犬が大きくなれば、活動範囲が増えて汚れやケガをしてしまう機会が増えるだけでなく、
毛の量も増えるのできちんとしたケアをしなければ皮膚のトラブル増えるでしょう。
そんなとき、ブラッシングを上手にできる犬であれば健康管理も楽にできると思います。
その他には、小さいうちからブラッシングを使ってコミュニケーションを取ることにより、
あなたと愛犬の信頼関係をより深く構築できますよ^^
逆に言えば、子犬の頃からブラッシングに慣れておかなければ、
皮膚トラブルやケガに気づきにくく、信頼関係を築く手段もひとつ減ってしまいます。
健康管理やコミュニケーションのためにも、犬のブラッシングは子犬の頃からしっかりと慣れてもらうようにしていきましょう!
いつからやる?適切なタイミング
子犬のブラッシングを始めるタイミングは、子犬が今の環境に慣れてからにしましょう。家が安心な場所であると認識するまで待ちましょう。
少なくとも家に来て1週間は待ってあげてください。様子を見てリラックスできるようになったらブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングをやり始めたら、ブラシに慣れさせるために毎日行うようにしましょう。
その際、1回の時間を短くしてあまりストレスのないように2〜3回くらいに分けて行い、ブラッシングできたら褒めてご褒美をあげましょう。
そうすることで、ブラッシングの時はいいことがあると認識してもらいましょう。
子犬の時からブラッシングすることで代謝が良くなるので健康で長生きにも繋がりますし、良好な関係を築きやすくなります。
ブラッシングの頻度
体全体を触ることで犬も喜びますし、簡易的な健康管理ができます。
ですが、あまりやり過ぎると皮膚を傷つける原因にもなりますので、1日1回やれば十分です。
短毛種は毛が短いからやらなくて良いというのは勘違い
ブラッシングは長毛種の犬だけやれば良いと思われがちですが、短毛種だからやらなくて良いということはありません。
もちろん、長毛種とは違いますが、皮膚病を防ぐ意味やマッサージ効果もありますので少しでもいいので毎日やりましょう。
長毛種は毛玉対策にブラッシングする
長毛種は毛が長いため絡まりやすく、固まって毛玉ができやすいです。ひどくなるとフェルト玉のような状態になります。
スリッカーブラシを使用して毎日しっかりとブラッシングをしてあげてください。
毛玉ができやすい場所
毛玉はあまりブラッシングをしなかったり、毛が擦れることによる摩擦などが原因でできます。
なので、脇、耳の後ろ、首周り、胸、お腹、内股などで、首輪や胴輪、洋服などが歩くときに毛と擦れやすい箇所が比較的毛玉ができやすいです。
この部分はブラッシングの際は入念にチェックしましょう。
子犬のブラッシングのやり方と手順
それでは具体的なブラッシングの手順を解説していきます。
- まずは抱きかかえるなどして落ち着いてできる環境にしてあげましょう。
- 長毛種の場合はスリッカーブラシ、短毛種の場合はラバーブラシで一通りブラッシングします。
- 最初は犬が嫌がりにくい背中からスタートし、腰~後ろにかけてブラッシングします。
- あまり力を入れすぎると皮膚を傷つけたり絡まった毛を引っ張ってしまったりするので優しくブラッシングしましょう。
- 後ろ足までブラッシングが終わったら、その流れで体の側面にブラシを進め、ブラッシングします。
- 続いて、首・胸・前足など、体の前面をブラッシングしましょう。このとき、犬が頭を下げると危ないので、手で犬の顔を支えてあげてください。
- 今度は、犬を仰向けに寝かせるか、立たせて抱えるかして、お腹をブラッシングします。
- 次に、目に入らないよう注意しながら、顔や頭をブラッシングし、手で支えながら耳をとかしたら終了です。
- 仕上げにコームで整えてあげて、まだひっかりがある場合は絡まりをほぐしてあげて再度ブラッシングしてコームで梳くを繰り返してください。
- 短毛種の場合は獣毛ブラシも使うとより一層、毛に艶が出ます。
思ったより簡単ではないですか?
是非毎日の日課に取り入れてください。
できてしまった毛玉の対処法
ブラッシングをしっかりしているはずが毛玉が出来てしまったらどうしますか。
毛玉ができたからといって安易にハサミで切り取るのは怪我に繋がる可能性があるので止めましょう。
ブラシと指でほぐしてあげるようにしましょう。
あまりにもひどくフェルトの玉になってしまった場合はバリカンで刈り取ったほうがいいですが、自宅でバリカンはちょっとという方はトリミングサロンに行くといいでしょう。
子犬をブラッシングする時の注意点
大人しくブラッシングをさせてくれるのが一番ですがブラッシングをしている最中に色んなアクションを起こしてくることもありますよね。
次にご紹介するのはよくある事態と対策についてです。
噛んだり唸ったり暴れる場合
ブラッシングを嫌がってストレスを抱えてしまったり、スリッカーブラシをおもちゃのように甘噛みしたりする場合があります。
これはブラッシングを拒否してしまってるのでまずは「ブラッシングという行為が楽しいもの」と思わせる事から始めましょう。
ポイント
- ブラシを少し当てたら褒めてあげる
- 少しでもブラッシングさせてくれたら褒める
というように、少しずつ楽しいことであると教えてあげてください。
アレルギー、膿皮症などの皮膚病を持つ場合
アレルギーや膿皮症など、皮膚病のトラブルを抱える犬の場合は皮膚が弱く荒れやすいため、あまり刺激がないように優しくブラッシングしてあげてください。
かさぶたがある場合は、かさぶたの箇所は触れずにそっとしておきましょう。
あくびをする理由
ブラッシングが気持ちよくて眠くなり、リラックスすることで欠伸をすることもありますが、ブラッシングが嫌で気持ちをごまかすためという場合もあります。
嫌がってそうなら無理矢理続けないで中断しましょう。
犬が嫌がりやすい末端部分は様子を見ながら
犬は末端部分がとても敏感な動物なので、ブラッシングするときは体の中心部である背中や腰から始めて、様子を見ながら、足やお腹を梳かしてあげましょう。
嫌がったら中断して次の日に持ち越しましょう。無理やり続けるとブラッシング自体をやらせてくれなくなる可能性もあります。
まとめ
ブラッシングをすることでさまざまなメリットがあることがわかったのではないでしょうか。
以下、まとめです。
ポイント
- ブラッシングをすることで犬の健康管理ができる
- 子犬の内からブラッシングを始めるのがおすすめ
- ブラッシングは血行促進やマッサージ効果があるので毎日やる
- 頻度は一日一回で十分
- 触れ合うことでスキンシップがとれる
コミュニケーションをとる為にも一緒に長く健康で過ごしてもらうためにもブラッシングというのはとても大切なことです。
毎日触れ合ってあげて体調管理とコミュニケーションをとって犬にも飼い主にもお互いに幸せでいられるように
しっかりと習慣的にブラッシングしてあげましょう。
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